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メカトロニクス  第6回 オリジナルインタビュー

ユーザーニーズと技術的シーズがマッチして生まれる新製品

— RoHS指令適合品も充実のラインアップ —

 

オリエンタルモーター株式会社
精密小型モータのメーカーとして産業機器、医療機器などの様々な分野におけるモータの要望に適材適所で対応しているオリエンタルモーター。新製品や、EUのRoHS指令(電気・電子機器に含まれる鉛、六価クロムなど6物質の使用制限令)への取り組みについてオリエンタルモーター株式会社 営業本部 営業企画部 マーケティング課 課長 吉井 一宏 氏に話を伺った。
オリエンタルモーター株式会社 営業本部
営業企画部 マーケティング課 課長 吉井 一宏 氏


■RoHS指令適合品がラインアップされましたが、いつ頃から取り組まれたのですか

吉井:当社は1999年に「環境方針」を制定し、そこでは「地球環境の保全が人類共通の最重要課題の一つであることを認識し、『地球環境に優しい企業』を目指して、企業活動のあらゆる面で環境の保全に配慮」することを謳っています。この環境への取り組みの一つとして製品のRoHS指令適合化を進めてきました。
 精密小型モータのメーカーとして幅広く製品を取り揃えている当社では、今年の4月までに、主力製品のほとんどをRoHS指令適合製品として揃え、また、RoHS指令適合の新製品も多数発売しています。

■4月に行われた「モータ技術展」を中心に新商品もかなり発表されました、それらの新商品をご紹介してください

吉井:新商品はたくさんありますが、「ブラシレスDCモーターユニット」は3月に新しく製品を発売し、ラインアップがひととおり揃いました。
 最大の特徴は非常に省エネであるということと、コンパクトであるということ、特性でいいますと可変速範囲が広く、フラットトルクであることです。ACモータと比べモータの奥行きの長さが短くコンパクトになっていますので、お客様の装置の小型化に貢献します。また、お客様の用途に合わせてお選び頂けるよう、それぞれ特徴の異なる各シリーズをご用意しております。
 新製品のBLUシリーズは、ドライバ部にモータケーブルのコネクタを接続するだけで配線出来、フロント面のボリュームでモータの速度を設定できる、カンタン接続、カンタン操作がキャッチの製品です。また、ギヤヘッドは定格寿命10,000時間と従来の2倍を実現し、装置の長寿命化にも貢献します。
 BLFシリーズはモータ、ギヤヘッド、ドライバ全てが新設計の「ブラシレスDCモーターユニット」です。ドライバは設定器、表示器としても使えるデジタルオペレータを標準装備、デジタルオペレータは着脱が可能で、速度表示選択、多段速運転などの豊富な機能をそろえています。モータ最高回転速度は従来の3,000rpmを上回る4,000rpmを実現し、速度制御範囲も80〜4,000rpmと低速から高速まで広い範囲で調整することができます。

 また、オリエンタルモーターの三相モータ専用のインバータFE100/FE200を昨年発売しました。モータと接続し、出力を設定するだけで、簡単に速度制御が可能、モータの特性を十分に引き出せる回路設定になっています。設定速度を周波数や回転速度でデジタル表示出来、前面の速度設定器で簡単に速度制御が可能です。

 「5相ステッピングモーターユニット CRKシリーズ」は、高性能5相ステッピングモータとスムーズドライブ機能を搭載した小型・低振動マイクロステップ駆動ドライバのユニット商品で、位置決め精度を追及した高分解能タイプが新しく追加ラインアップされました。高分解能タイプは、基本ステップ角を標準タイプの半分の0.36°にすることで、静止角度誤差±2分(0.034°)を実現、装置の位置決め精度向上に貢献します。また、ステッピングモータの位置決め精度は、摩擦負荷の影響を受けますが、標準タイプの約1.5倍の高トルクで、基本ステップ角の小さい高分解能タイプは、トルクの立ち上がりが早く摩擦負荷の影響が少なくなっています。また、マイクロステップ駆動ドライバでステップ角の分割が可能、低振動、低騒音を追求できます。

 「脱調レスステッピングモーターユニット αステップ」という、新しい発想のステッピングモータを開発し、当社の主力製品になっています。各種ギヤードタイプや防塵・防水性の等級に適合した保護等級IP65仕様の製品など、豊富なラインアップをご用意しています。αSTEPはステッピングモータにローター位置を検出するセンサが内蔵されているため、脱調しそうになるとクローズドモードで制御を行い、急激な負荷変動、急加速でも脱調しません。また、脱調した場合にもアラーム信号を出力しますので、サーボモータ同様の信頼性も備えています。
 バックラッシレスのTHギヤードタイプ、PLギヤードタイプ、ノンバックラッシのPNギヤードタイプ、ハーモニックギヤードタイプと4種類のギヤードタイプを取り揃えており、大慣性負荷の駆動、高精度な位置決めが可能になります。

■モータ以外で新しいものにはどのようなものがありますか

吉井:ファンモータにおいても、RoHS指令適合品を中心にバリエーションをそろえています。
 FMシリーズはファンモータにフィルターやカバーを一体化した製品です。装置の冷却時にダストや水滴の進入を防ぐため機器の長寿命化と高信頼性を実現、また、装置外部からの取り付けが可能なためメンテナンスも簡単に行えます。保護等級は、フラット型でIP4X、フード型でIP43,IP55仕様をご用意、ご使用頂く環境に応じてお選び頂けます。

 電動スライダ、電動シリンダなどの電動アクチュエータ製品も多くラインアップしています。当社の電動スライダ「EZ limo(イージーリモ)」は、先ほどご紹介した「脱調レスステッピングモーターユニット αSTEP」を内蔵しています。
 EZSIIシリーズは、装置への設置と配線を考えたコンパクト設計の電動スライダです。可動部分以外は極力コンパクトにしたいというお客様の要望から、テーブル部よりモータ部を低く、スライダ全長を短くすることにより、可動範囲を長くし有効に使えるようにしました。また、新しいサービスとして「カスタムメイド対応FACE」も行っています。ストローク10mm単位の製品を用意し、お客様のご要望や仕様に合わせた製品を短納期で納めています。

 コンパクトリニアアクチュエータDRLシリーズは、モータメーカーならではの発想でアクチュエータの小型化を実現した製品です。独自の技術により、ステッピングモータと駆動用のボールねじをコンパクトなボディに収納し、装置の小型化、部品点数の削減に貢献します。用途例として、XYステージの駆動や、CCDカメラのフォーカス等、ご紹介しておりますが、高分解能モータ仕様や耐食研削ボールねじタイプなど豊富なバリエーションをご用意しており、幅広い用途にお使いいただくことが出来ます。
駆動装置であるモータはデットスペースとなりますので、できるだけコンパクトにしたいという要望は非常に多い中で、お客様の様々な機構を見たり、我々の技術側からの「このようにしたらどう出来るのではないか」という提案と組み合わさって出来た製品ともいえます。
 ユーザーニーズと我々の技術的なシーズとがマッチして出来上がってくる製品も多く、様々な製品、用途の発想につながっていきます。今後もお客様の声をヒアリングし、多くのニーズに応えられる製品を開発していきたいと思っています。

■ロゴマークが変わりましたがどのような意味があるのでしょうか

吉井:何かがあって変えたというわけではありませんが、ひとつには社内的にブランドエッセンスを持たせ、お客様に価値を認めてもらうような何かが、これをきっかけにできればという期待はあります。
 当社は「オリエンタルモーターニュース・New Motion」という情報誌を出しており、ご登録いただいているお客様に定期的にお届けしています。4月に発行されたvol62の最後のページでロゴが変わったことをご案内しており、ここには「ご覧のようなブランドマークになります。といっても、目に見えるすべてのものが一気に変わるわけではありません。一歩一歩着実に時間をかけて変えてゆきます。でもその変化は、オリエンタルモーターが確実に進化しつづける過程です。これからのオリエンタルモーターを、ご期待ください。」と書かれています。
 ロゴを変えたことをひとつの節目として、一歩一歩前に進んでいこうと思います。お客様にはロゴが新しくなったことで新しい期待感が持っていただければありがたいと思います。
 今後もさらにユーザーニーズにあったよりよい商品をつくっていき、新しいサービスを進化させていきたいと思います。

本日はお忙しい中ありがとうございました
2006年8月号掲載

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