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2010年2月 5日 (金)

フラットパネルディスプレイTV、 デジタル入力端子付TV評価用 デジタル・ビデオ信号発生器 R&S DVSG

ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社

  近年、デジタルTV放送のサービスの普及とともに、ハイビジョン放送が開始されている。TVディスプレイもブラウン管型からLCDやプラズマなど、フラットでハイビジョン対応型が主流になりつつある。しかし、従来のブラウン管では問題とされなかった、たとえば、LCDパネルの応答時間による動作物の残像、インターレース信号からプログレッシブ信号に変換するときに生じるフィールド間の時間差によるジャギー、低解像度から高解像度に拡大したときに生じる表示物の輪郭線の先鋭度の問題、テレシネの際の2-3プルダウンの補正時の動画の不自然なちらつきなど、そのディスプレイの物理特性と処理上の特性による課題が多くある。
 いかに映像・音声情報を再現するか、いかに細やかな動画を再現するかがフラットパネルディスプレイ(以下FPD)型TVの表示品位を大きく左右する。その ため、FPD型TVには、スケーリング、DE-interlacing、2-3プルダウン、フレームレート変換、ノイズ除去、ブロッキングフィルター、 オーバードライブなど、ブラウン管型TVにない多くの補正機能が追加されている。

  また、特に大型ディスプレイはHDMI、DVI、VGA、コンポジットビデオ、コンポーネントビデオ、S端子、D端子など、様々な外部映像・音声機器とのインターフェースをもつのが一般である。このような機能の評価のため、開発者はこれまでテスト用動画が記録されたDVDを再生して、主観的な評価を行ってきた。テスト動画は、色合い、周波数解像度の細かい絵の再現性、低階調信号のリニアリティ、斜め線動画の補正状態、動作物の残像現象、動作物のフリーズや欠損、物体の輪郭線のシャープさなどがチェックできるようになっている。 本稿で紹介するデジタル・ビデオ信号発生器R&S DVSGは、FPDの機能チェック用に、様々な動画・音声テストパターンを用意した測定器によるアプローチである。さらに、ディスプレイで要求される様々なインターフェースを標準で用意している(SDI、HD-SDIは除く)。

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図1 複雑化するFPDの内部処理信号

■ローデ・シュワルツの動画パターン

 R&S DVSGは、1080pから480iまでの解像度のテスト画像をサポートするが、動画のにじみ、プログレッシブ機能のチェックに、違う横スクロールする格子が最適だ(写真1)。水平のラインの太さが変わるときは、プログレッシブ機能が追従し切れていない状態となる。段階的にスピードを変えることによって、TVディスプレイの限界値を知ることができる。

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写真1

 動画の品質、オーバードライブのチェックには、RGBW4色の短冊の横スクロールが最適だ(写真2)。短冊は2つのブロックから形成されるが、その間のスリットは段階的に間隔が設けられており、同じスピードの動作物でも、スリットが細くなるほど、黒いスリットの形成が難しくなる。スリットの幅に対応して番号が付けられており、人間の目による判定ではあるが、より客観的な評価を下せる。

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写真2

 また、長方形パターンはLCDパネルの応答性を確認するために有効だ。 プログレッシブ機能のチェックの画像としては、ボートの動画が用意されている。細かく速く動くボートの手すりの斜め線と、山の稜線の緩やかに動く斜め線があり、同時にチェックができる画面となっている。また、ボートの後ろにたなびく水しぶきの再現性も細かな動作物の表現性の確認に有用である。他、2:3プルダウン、色の再現性、コントラストをチェックできる画像などの動画を用意しているが、ユーザー自身の画像ファイル(ビットマップなど)を表示させることも可能だ(写真3)。

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写真3

■R&S DVSGのインターフェース
 DVSGは、FPDで要求されるほとんど全てのインターフェースをサポートする(写真4)。デジタルHDMI/DVI、 SDI/HD-SDI、アナログRGB/YPbPr、VGA、S-Video、コンポジットビデオ、 SCART、D4などある。HD-SDIは、今後の放送スタジオシステムの評価に向く。音声信号もHDMI,SDI/HD-SDI、S/PDIF、SCART、RCA(L/R)で同時に出力可能だ。HDMI信号によるスピーカーシステムのテストに有効だ。

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写真4

■MPEG-2 TSの再生
 R&S DVSGは、放送TS信号ジェネレーターとしても機能する。デジタルTV変調器と組み合わせてデジタルTVの受信評価が可能だ。手持ちのTSファイルをR&SDVSGのハードディスクにコピーして再生する。またローデ・シュワルツが用意するライブラリを利用すると、シームレスで瞬断のないストリーム信号を連続して得られる。映像:MPEG-2、MPEG4/H.264/AVC、音声:MPEG-1/2 Layer 1、Dolby AC-3それぞれのコーデックに対応している。外部よりASI入力端子にTSストリームを入力するとファイルに保存が可能だ。 このようにR&S DVSGは、フラットパネルTVのインターフェース機能と、ディスプレイの性能評価をトータルでカバーできる試験機となっている。       

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図2 R&S DVSGの構成

エレクトロニクス電子計測技術2008年11月号掲載

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