薄膜太陽電池用測定装置の本格的な海外展開を開始
大日本スクリーン製造株式会社
大日本スクリーン製造株式会社のメディアアンドプレシジョンテクノロジーカンパニーは、2010年3月16日から18日まで中国・上海で開催される「SEMICON China 2010」※1において、薄膜太陽電池※2用測定装置「RE-8000」を紹介。これを機に、急激な市場の成長が見込まれる中国、台湾、韓国などのアジア地域を中心に、同装置の本格的な海外展開を図る。
薄膜太陽電池は、省資源、低コスト、大面積対応などの特長により、場所や面積を選ばずに設置できることから、化石燃料に代わる自然エネルギーとして期待が高まる太陽光発電用途などにおいて、近年、生産シェアが拡大している。しかし、その一方で、薄膜太陽電池のさらなる普及にはエネルギー変換効率の向上などが課題とされており、各パネルメーカーでは、それらを解決する製造技術の開発が急務となっている。
このようなエネルギー業界の動向を受けて当社は、半導体用膜厚測定装置で培ったコア技術を生かし、薄膜太陽電池の製造工程で重要とされる多層膜の各種測定に対応する膜厚測定装置「RE-8000」を2009年に発売。以来、世界トップクラスの技術力により開発から生産までのすべてを担う日本国内の大手パネルメーカー数社に採用されるなど、その性能が実証された。そして今回、これらの実績を基に、同装置の海外への展開を本格的に開始する。
「RE-8000」は、大面積のパネルを全自動、非接触、非破壊で測定することができ、最大2,200mm × 2,600mmのパネルに対応。また、高い測定精度と再現性を兼ね備えた分光エリプソメーターの搭載により、テクスチャーが形成された複雑な構造の多層膜パネルの測定も可能である。加えて、膜厚のほか吸収係数とバンドギャップ(Eg)の測定、さらには微結晶シリコン膜の結晶性やTCO膜の透過率、ヘイズ率、シート抵抗などの膜質の評価にも対応する。このように「RE-8000」は、薄膜太陽電池の変換効率の向上や安定化技術の確立、生産ラインでのプロセスや品質の改善など、太陽電池パネルの発電効率の向上と、生産コストの削減を同時に実現する装置となっている。
当社は、今回の「SEMICON China 2010」の出展ブースにおいて、パネルメーカーのあらゆる検査ニーズに基づく各種の測定・評価サンプルを紹介するほか、同装置のデモンストレーション環境(設備)を京都市南区の当社久世事業所内に設け、さまざまなテストの要望に応えていく。そして、今回の本格的な海外展開の開始により、業界における測定装置のデファクトスタンダードを目指すとともに、今
後も太陽電池業界の発展と太陽光発電の普及に貢献していく。
※1 「SOLARCON China 2010」と併設
※2 薄膜太陽電池
アモルファスシリコンや微結晶シリコンにより構成される薄膜型の次世代太陽電池で、従来の太陽電池に比べてシリ
コンの使用量を100分の1以下に抑制できる。大面積、低コスト化に優れることから、近年大きな注目を集めている。