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2010年2月10日 (水)

【インタビュー】部分はんだ付け装置でさらなるシェア拡大を

株式会社弘輝テック

 

(株)弘輝から独立後、一貫してはんだ付け装置の開発・製造・販売を行ってきた(株)弘輝テック。技術面でも、販売面でも強みをもつ部分はんだ付け装置で、業界シェア拡大をと意気込む星晃代表取締役社長に、同社の歴史と今後の展望を伺った。

★ご好評をいただいた記事を再掲載いたしました★

Kokitech1

代表取締役社長
星 晃 氏

■弘輝からの独立

 当社は、1984年、電子材料の製造・販売及び自動はんだ付け装置・関連省力機器の販売を行う(株)弘輝の装置部門で、保守サービスを事業とする(株)コウキエンジニアリングとして発足しました。その後、2002年に弘輝の装置営業部門を吸収して製販を統合し、(株)弘輝テックに社名変更し、現在に至っています。主に、はんだ付け装置の開発・製造・販売を手がけています。
 取り扱っているはんだ付け装置は、大きく分けて4種類あり、スプレーフラクサ、フロー装置、リフロー装置、部分はんだ付け装置になります。スプレーフラクサとフロー装置は、ほとんどセット販売をしており、売り上げに占める装置別の割合は、スプレーフラクサ+フロー装置が40%、リフロー装置が40%、部分はんだ付け装置が20%となっています。それぞれ、年間約120台、100台、40台ほど販売しています。現在、業界でのシェアは20%程度ですが、将来的には30%まで伸ばしていきたいと考えています。
 製品の販売先は、国内と海外でおよそ半々です。国内では、車載、家電メーカー、国外では、車載、産業機器、EMSメーカーへの納入が多いです。地域別で見ると、中国、タイ、マレーシア、韓国などが多くなっています。特に中国は、海外のうちの5割程度を占める、きわめて大きな市場です。
 メンテナンス拠点は、中国、韓国、タイ、マレーシアに置いています。今後は、欧州、北米にも広げていきたいと考えています。

■部分はんだ付け装置でシェア拡大へ

 近年、ユーザーの生産方法は両面リフローに移行しています。そして、リフロー工程の後に部分はんだ付け装置によって後付け作業を行うことが多くなっています。
 部分はんだ付け装置の種類は、ロボットはんだ付け装置、マルチノズル式はんだ付け装置、パーシャル(パレットディップ)はんだ付け装置、ポイントはんだ付け装置があります。当社はロボットはんだ付け装置を除く3種類をラインアップしているため、幅広いユーザーに対応できることが強みだといえます。
 今後は、従来より数多くラインアップされているロボットはんだ付け装置の代替機として、マルチノズル式はんだ付け装置、パーシャルはんだ付け装置、ポイントはんだ付け装置に注力し、部分はんだ付け装置のシェアを拡大していきたいと考えています。
 ユーザーからの需要は、ポイントはんだ付け装置とパーシャルはんだ付け装置に集中すると考えています。大量生産型のユーザーはパーシャルはんだ付け装置、セル生産対応の少量多品種生産型のユーザーはポイントはんだ付け装置、という二極化の流れになると思います。

■はんだ付け装置の特徴

 1月16日〜18日に開催されたインターネプコン・ジャパンで、ロボットはんだ付け装置に対抗する、卓上型ポイント噴流はんだ付け装置『TAKU-ROBO』を初出展し、受注を開始しました。
 本製品では、アプリケーションプログラムを自社開発しました。ペンシル型のポイント噴流機構を使用し、専用の治具なしではんだ付けが行えます。治具レスにより、立ち上げ時間と段取り替え時間を大幅に短縮し、トータルコスト低減にも役立ちます。ロボットはんだ付け装置では避けられないこて先の消耗や、条件出しの難しさなどをクリアした、安価かつ高品質な部分はんだ付け装置です。年間150台の販売を見込んでいます。
 ロボットはんだ付け装置は、裾野が広く、大手企業から中小・零細企業まで幅広いユーザーに使用されています。この市場はきわめて大きいので、多くのユーザーを取り込めるよう、展示会に照準を合わせて本製品の開発を行いました。本製品だけで、『少量多品種生産』『試作』『リペア』工程の1台3役を実現できます。
 既存のラインアップについてお話しますと、フロー装置には『ピールバックポイント外部操作機構』を搭載しています。これにより、はんだの離脱角度と表面流速を噴流を止めずに調整でき、最適なはんだ付け状態を作り出すことができます。ブリッジ低減やフィレット整形に有効で、はんだ付け品質を安定管理できます。また、『設定値確認ゲージ』も搭載しており、再現性も有しています。
 スプレーフラクサは、V.O.C(揮発性有機化合物)対応で、サーボスイング方式のスプレーノズル塗布機構を搭載しています。超低圧微量塗布可能なスプレーガンと、サーボモータの高速スイング制御の併用により、当社比7割以上の塗布効率を実現しています。市場では、鉛フリー対応が落ち着きましたので、今後はこうしたV.O.C対応機種を前面に押し出し、販売を進めていこうと考えています。
 リフロー装置には、消費電力を抑える『トルネード循環方式』を採用しています。これは、ターボファンから噴出された熱風を加熱ヒータの中央に巻き上げることで、熱効率を良くし、炉外へのエネルギー損失を最小限に抑える方式です。また、『ミスト回収機構』を出入り口と各ゾーンに設置し、炉内の汚れを防止しています。さらに、均一な対流加熱により、風速6m/秒であっても微小チップ、コンデンサやコネクタのずれや飛びがなく、良好なはんだ付け性を実現できます。このため、大型部品混載時でも風速を上げることができ、極小の△Tを実現します。
 装置の製造は、すべて福島県いわき市にある福島工場で行っています。技術開発・サービスは本社である埼玉、製造は福島という体制です。

■今後の展開

 当社では、社内での部門間を超えた活発な意見交換や協調により、製品の開発スピードを上げることで、ユーザー要求にタイムリーに対応する新製品開発を行っていると自負しています。今後は、リフロー装置、部分はんだ付け装置の分野でオンリーワンの製品を開発したいと考えています。先にも述べましたが、市場の需要の面から、特に部分はんだ付け装置とリフロー装置の研究開発部門を強化していきたいと思います。近々の目標としては、今期の売り上げ高前期比130%アップを目指しています。
 大切にしていることは、『ユーザーの側に立ち、ユーザーのニーズを聞き、それを製品化していく』こと。何よりもお客様を優先し、はんだ付け装置のリーディングカンパニーを目指していきます。

Kokitech2
『TAKU-ROBO』

Kokitech3
『ULTIMA-II』

エレクトロニクス実装技術2008年3月号掲載

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