自動車用VOC除去シートを開発
ユニチカ株式会社
ユニチカ株式会社は、活性炭繊維による自動車用「高性能VOC除去シート」を開発した。特に、これまでのキャッチャー剤では難しかった低級アルデヒド(ホルムアルデヒドやアセトアルデヒド等)の低減を可能とすることで、自動車室内の多種多様なVOC(Volatile Organic Compounds、揮発性有機化合物)の低減を実現した。低級アルデヒドの吸着性能は、従来の活性炭繊維シートに比べ、最大10倍(当社比)の性能を有している。
1.VOCについて
VOCは、常温で大気中に容易に揮発する有機化学物質の総称。トルエン、ベンゼン、フロン類、ジクロロメタンなどがあり、広く一般的に使用されている。VOCが大気や水中などへ放出されると、公害や健康被害を引き起こすことから、社会的に問題視されている。
新築の住居などで起こるシックハウス症候群については、厚生労働省により13物質の室内濃度指針値が策定されている。自動車室内のVOCに関しては、社団法人日本自動車工業会により『車室内VOC低減に対する自主取り組み』が策定され、乗用車については2007年度発売の新型車から、トラック・バス等商用車については2008年度発売の新型車より、厚生労働省が定めた室内濃度指針値を満足させる取り組みがなされている。
2.「高性能VOC除去シート」の特長
今回開発された「高性能VOC除去シート」は、活性炭繊維に特殊化学処理を施すこで、低級アルデヒドを化学的に活性炭内部に固定化することにより、従来の活性炭繊維シートに比べ、低級アルデヒドに対して3~10倍(同社比)の高い除去性能を有している。さらに、この特殊処理は活性炭繊維の微細な細孔を閉塞させないため、その他のVOC(トルエンやキシレン等)除去性能を低下させることなく、高い除去性能を発揮する。
また「高性能VOC除去シート」は、難燃性、低発塵性に優れているため、自動車の座席シートやフロアカーペット、ドアトリム、天井材等の内装材との一体化を容易にする。
同シートは低級アルデヒドの吸着速度が非常に速いため、自動車室内だけでなく、住宅やオフィス、工場などのVOC除去にも効果を発揮する。