太陽電池セルの欠陥検出ソフトを発売
オムロン株式会社
輪郭形状の異なる太陽電池セルの欠陥を高精度0.1mmで検出
太陽電池専用検査・計測ソリューション第1弾
太陽電池セル欠陥検査専用ソフトを発売
オムロン株式会社は、太陽電池セル欠陥検査用ソフト 形FZ3-UPVDを7月6日から発売する。
近年、環境に優しく、再生可能な代替エネルギーとして期待されている太陽電池市場は、急速な成長を遂げている。そのため、太陽電池の変換効率を高める為の高効率で高品質な製造方法へのニーズが益々高まってきている。従来から同社では、PLCやインバータなど太陽電池のものづくりや電力供給システム構築に貢献する商品を製造、販売してきたが、近年の太陽電池の製造品質向上ニーズへの高まりにいち早く対応するため、太陽電池の各製造工程でニーズの高い検査・計測商品を専用シリーズ商品としてグローバルにリリースする。その第1弾が太陽電池セル欠陥検査に特化した専用ソフト 形FZ3-UPVD。
このセル欠陥検査専用ソフトは、同社視覚センサのフラグシップモデルFZ3の高速・標準タイプコントローラにインストールして使用するもの。
シリコン結晶系の太陽電池製造工程では、セルが0.2mmの薄い厚みの為に欠けや割れが発生する。欠けたままのセルをそのままパネルとして組み上げると、製品不良の原因となる為、各社検査システムを導入して欠陥検査を行っている。しかし既存のシステムではセル形状やサイズの変化、搬送位置のずれなどにより、検査精度が安定せず、また、検査システムの設定や調整が複雑で立上げまでの時間がかかるという問題を抱えているのが現状。このような課題を解決するため、この度発売する同社のセル欠陥検査専用ソフトは同社独自の「輪郭追従欠陥検査機能」を搭載。セル形状、サイズ、位置ずれに自動で追従し、高精度で欠陥を検出する。また、太陽電池の製造工程特有の検査ニーズを徹底的に分析し、それをシステムとして具現化。少ない工数で誰でも最適な検査条件が設定できることを可能にし、太陽電池製造工程の品質向上に貢献する。
■主な特徴
輪郭追従機能搭載、超高精度(0.1mm)欠陥検出
同社独自の輪郭追従機能を搭載。セルの輪郭を自動抽出し、抽出した輪郭点を追跡しながら周囲と形状が異なる箇所を検出するため、高精度で高速な欠陥検出処理が可能となる。精度については従来の10倍の検出精度(0.1mm*)を実現している。また、輪郭を追従することで、従来誤検知していた、セルの角に発生する直線的な割れや、タブストリング後のセルの反り、位置ずれ、セルの形状やサイズ変化に対して安定した欠陥検出を行うことができる。
*同社試験環境下に置いて
検査とアライメントを両立
太陽電池製造工程ではIV検査やタブストリングの為に、位置決め(アライメント)が欠かせない。そのためセル欠陥検査専用ソフトには、この位置決めを高精度に行うメニューも搭載している。これにより、欠陥検査を行いながら次工程のアライメントを実施することができる。また、従来、画像処理装置でアライメントを行うためには、事前にセルの輪郭を検出する必要があり、そのために輪郭に合わせて複数箇所の領域を手作業で描画、設定していた。今回のセル欠陥検査専用ソフトウェアでは、検査工数と検査立上げ時間を短縮したいユーザにとって、かなりの障壁になっていたアライメントの設定を自動で実施できるので、複雑な設定や演算をユーザが行うことなくアライメントを実行することができる。また、工程や太陽電池セルの種類に合わせて、外形のエッジ輪郭かバスバーのどちらか選択してアライメントを行うことが可能。
自動ロボットキャリブレーション
太陽電池の製造工程に必要な搬送ロボットや搬送ステージの調整を簡易化するために、面倒なキャリブレーションを自動化した。ロボット(あるいは搬送ステージ)の移動量を入力し、計測ボタンを押すだけで自動的にキャリブレーションを実施する。これにより調整作業を大幅に短縮し、ラインの立上げを迅速に行うことができる。
タブ一括消去
タブストリング後の欠陥検査をより高精度で行うために、セル間のタブを一括で消去することができる。これによりマスクを描画する手間を削減しながら、タブの近傍まで精密な検査をすることが可能。
ピント・照明状態を数値化し、誰でも設定を最適化
画像処理装置を使った検査ではピントや照明の設定が検査精度に大きく影響する。同社は、画像処置装置を扱ってきた長年の経験から、ピントや照明の設定状況をバーやグラフに表示して見える化し、経験や感覚に頼ることなく誰でも最適な値を設定できるようにした。